FAX問い合わせをAIで自動化する方法|OCR活用で電話・チャットに次ぐ第3のチャネルを効率化
製造業・卸売業・医療機関・建設業などで今も使われ続けるFAX問い合わせを、OCRと接客AIで自動化する方法を解説。手書き文字の扱いや導入時の注意点も紹介します。
LINEやチャットでの問い合わせ対応が広がる一方、製造業・卸売業・建設業・医療機関などでは、今もFAXが主要な問い合わせ・発注チャネルとして使われ続けています。取引先の担当者が長年FAXに慣れている、社内システムがFAX受信を前提に組まれている、といった事情から、他のチャネルが増えてもFAXだけはなくならないという声は少なくありません。その一方で、FAXは「届いた内容を人が読んで手入力する」工程が残りやすく、電話やチャットに比べて自動化が後回しになりがちです。
FAXが今も使われ続ける理由
- 取引先の担当者・現場の年齢層が高く、電話とFAXを使い慣れている
- 発注書・見積依頼書など、書式が決まった紙のやり取りが定着している
- 通信環境やITリテラシーに左右されず、確実に届く安心感がある
- 医療機関や官公庁関連の取引では、FAXでのやり取りが慣習として残っている
こうした背景から、FAXを無理になくすよりも「届いたFAXをいかに早く正確に処理するか」を効率化する方向で検討する企業が増えています。
FAX問い合わせ自動化の仕組み
FAXの自動化は、大きく次の流れで組み立てます。
| 工程 | 処理内容 |
|---|---|
| 受信 | FAXをインターネットFAX等でデータ化し、既存のFAX番号はそのまま維持 |
| OCR | 受信データを文字認識にかけ、品名・数量・希望納期などをテキスト化 |
| 仕分け | 定型の発注書・見積依頼・問い合わせをAIが内容ごとに分類 |
| 対応 | 定型的な内容はAIが自動返信、判断が必要な内容は担当者へ転送 |
FAXそのものをAIが直接読み取るわけではなく、OCRでテキスト化した内容をAIが解釈・仕分けする、という組み合わせが実務上の基本構成になります。
導入で得られる効果
- 担当者が出社・在席していない時間帯でも一次受付が進む
- 手入力による転記ミス・見落としを減らせる
- 定型の見積依頼や在庫確認は自動返信し、担当者は判断が必要な案件に集中できる
- FAX内容がテキストデータとして残るため、後から検索・集計しやすくなる
導入時の注意点
手書き文字が多いFAXは、印字された書類に比べてOCRの認識精度が下がりやすい点に注意が必要です。すべてを自動化しようとせず、まずは印字された定型書式(発注書・見積依頼書)から対象を絞り、手書きが多い自由記述の問い合わせは担当者確認を挟む設計にすると失敗を避けやすくなります。また、取引先の氏名・住所・取引条件が記載されるため、OCR後のデータをどこに保管し誰がアクセスできるかも、導入前に社内で取り決めておく必要があります。
導入の進め方の目安
- FAXで届く内容を分類する 発注書・見積依頼・単純な問い合わせなど、直近の受信内容を項目ごとに分ける
- 定型書式から対象を絞る 印字された書式で件数の多いものから自動化の対象にする
- OCRの認識精度を確認する 実際の受信データでテスト運用し、誤読が起きやすい項目を洗い出す
- 担当者への転送ルールを決める 自動応答できない内容は、誰にどう転送するかを明確にしておく
まとめ
FAXは電話・チャットと並ぶ根強い問い合わせチャネルであり、なくすことよりも処理を効率化する発想が現実的です。OCRで内容をテキスト化し、定型的な問い合わせをAIが仕分け・自動応答することで、担当者の負担を減らしながら対応漏れも防げます。業務自動化の具体的な設計や導入事例はFlex AIWAY(業務自動化・導入事例)でも紹介しているので、あわせてご覧ください。