問い合わせが少ない店・事業者でも接客AIは必要か|月の件数ではなく見るべき3つの指標
月の問い合わせ件数が少なくても接客AIが役立つ場合と、まだ必要ない場合の分かれ目を整理しました。件数だけで判断せず、対応時間・時間外の取りこぼし・担当者の中断の3つの指標で自分の状況を確かめる手順を、判定表付きで解説します。
「うちは問い合わせが月に数十件しかないので、接客AIは大げさかもしれない」と感じている小規模な店舗や事業者は多いはずです。実際、件数だけを見ると導入の必要性は薄く見えます。しかし、問い合わせの数が少なくても、1件ごとの負担が重い、夜間や休日に届いて取りこぼしている、といった事情があれば、接客AIが役立つ場面はあります。この記事では、月の件数ではなく、3つの指標で導入の要否を判断する方法を紹介します。
件数だけで判断すると見誤る理由
導入判断を件数だけで行うと、次のようなずれが起きます。
- 件数は少なくても、1件に20分以上かかる相談ばかりだと、負担は大きい
- 件数が多くても、すべて同じ質問の繰り返しなら、仕組み化の効果が出やすい
- 営業時間外に届いた問い合わせは、翌日に返信するまでに他へ流れてしまう可能性がある
つまり、見るべきなのは「何件届くか」よりも「その対応が事業のどこを圧迫しているか」です。
見るべき3つの指標
指標1|月あたりの総対応時間
まず、問い合わせ対応に使っている時間を、1か月分だけ記録します。
- 1件ごとに、返信にかかった時間を書き留める
- 月末に合計する
- 合計時間を、自分の稼働時間(1か月に働く時間)で割る
たとえば、記録の結果として総対応時間が稼働時間の1割を超えているなら、仕組み化を検討する価値があります。1割は目安の一例であり、ご自身の事業で「本業に回したい時間」がどれほどあるかで読み替えてください。
指標2|時間外に届く問い合わせの割合
次に、届いた問い合わせの送信時刻を見て、営業時間外(夜間・休日)に届いたものが全体のどのくらいかを数えます。
- 時間外の割合が低い:翌営業日の返信でも問題が起きにくい
- 時間外の割合が高い:返信を待つ間に、お客様が他の候補へ移る場面が増えやすい
予約や購入前の質問は、答えが早いほど次の行動につながりやすい種類の問い合わせです。時間外の質問が予約・購入前のものに偏っているなら、優先度は上がります。
指標3|対応のために手が止まる回数
最後に、問い合わせ対応のために本来の仕事を中断した回数を数えます。接客中の店頭、制作中の個人事業主、施術中のサロンなど、手を止めること自体が損失になる仕事では、件数が少なくても影響は小さくありません。
判定表
3つの指標を、次の表に当てはめて確認します。
| 指標 | 導入を急がなくてよい状態 | 導入を検討したい状態 |
|---|---|---|
| 総対応時間 | 稼働時間の中でほとんど気にならない | 本業に回したい時間を明らかに圧迫している |
| 時間外の割合 | ほとんど届かない | 予約・購入前の質問が時間外に多い |
| 手が止まる回数 | 週に数回程度で影響が小さい | 日に何度も中断され、本業に支障が出ている |
3つのうち2つ以上が右側に当てはまるなら、件数が少なくても検討する意味があります。1つだけなら、全体に広げず、その場面だけを任せる形から始める方法もあります。
まだ導入しなくてよい場合に先にやること
3つとも左側の場合は、接客AIより先に次の整備を行う方が効果的です。
- よくある質問と答えを1つの文書にまとめる
- 営業時間・定休日・料金の案内を、見つけやすい場所に載せる
- 問い合わせの種類と件数を、月ごとに記録しておく
この記録があれば、事業が成長して問い合わせが増えたときに、すぐ判断できます。FAQ整備の進め方はFAQ自動化の始め方で紹介しています。
検討すると決めた後の進め方
導入を検討すると決めた場合も、すべてを任せる必要はありません。
- 3つの指標のうち、最も負担が大きかった場面を1つ選ぶ
- その場面で聞かれる質問だけを、AIに任せる範囲にする
- 1か月運用して、同じ記録をもう一度つける
導入前後で同じ記録をとることで、効果を自分の数字で確かめられます。費用対効果の計算方法は問い合わせ自動化の費用対効果に、小規模事業者向けの導入の考え方は小規模事業者向け接客AI導入ガイドにまとめています。
まとめ
問い合わせが少なくても、総対応時間、時間外の割合、手が止まる回数の3つを見れば、接客AIが必要かどうかを自分で判断できます。件数の多さではなく、本業をどれだけ圧迫しているかを基準にすることが大切です。接客AIの基本は接客AIとは何かで解説しています。運営元のAIWAY Groupでは、小規模な事業者の問い合わせ対応の自動化も支援しています。
営業時間や定休日の案内を見つけやすい場所に載せる整備は、問い合わせが少ないお店ほど先に取りかかりやすい一手です。パソコンが苦手でも、AIKOAIならGoogleマップのお店の情報やLINE公式アカウントのお知らせの更新をいつもの言葉でたのめる部下ロイドに任せられます。